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元町映画館☆特集

『相撲道~サムライを継ぐ者たち~』

世界初“大相撲”エンターテイメント・ドキュメンタリーに偽りなし。

「相撲」その歴史は1500年にわたり、日本人のすぐ側にあった。千代の富士、若貴、朝青龍…私が通ってきた相撲の歴史だけでも奥が深いのに、過去に遡れば濃い相撲がある。そして現在は2020年。相撲という場所で、今も闘い続ける男たち。世界初“大相撲”エンターテイメント・ドキュメンタリーに偽りなし。

こんなお話

勝ち続け、常に強くなくてはならない大相撲の世界。カメラは2018年12月~2019年6月の約半年間、境川部屋と高田川部屋の稽古に密着。力士たちの稽古はもちろん、食事やパートナーとの過ごし方など様々な角度から大相撲を捉えていく。

なんと言っても相撲の映像と音がカッコイイ。私自身、「相撲が好き?」と聞かれるとテレビのニュースで取り組みを見るくらい。それでもこの映画のカッコよさはなんだろう。特別感は何だろう。メインの登場人物/力士は武隈豪太郎さん(元大関 豪栄道)、妙義龍泰成さん、佐田の海 貴士さん。彼らの相撲への想いを中心に物語は進んでいく。それだけでもアツい何かがこみ上げてくる。というのも私は相撲のドキュメンタリーや力士に迫ったテレビなどを観たことがない。本作が初。だから前のめりに観てしまう。そして言葉だけじゃなく、本作は稽古や取り組みのシーンもたっぷりだ。力士同士がぶつかり合う音。沸く歓声。一方敗者は何もなく立ち去っていく。静から動、また静へと。本当に相撲は一瞬にして決着がつく。あっという間に終わる取り組みもあるが、そこへ辿り着くには死ぬほど努力している。本作はその努力の跡も映している。力士ひとりひとりのカッコよさも尚更だ。

力士の私生活にも大注目だ。土俵上ではかっこよく立ち振る舞う力士たち。その一瞬のできごとのために費やす努力。しかし力士も人間。我々と同じようにご飯を食べ、パートナーとの時間も大事だ。物語中盤、監督が撮影に協力してくれた力士20名くらいを連れて焼肉店へ。私、いや皆さんも思うだろう。「大変なことになる」…。止まらない食欲、食べることも稽古の一つ。遠慮してはいけない。「カルビ、ロース、塩タン、ご飯、ご飯、カルビ、ロース…」無限の注文。厨房からお肉が消えていく。売り切れの嵐。精算ではレッドカーペットかというくらいにレシートが伸びる伸びる。精算額も驚いたが、力士たちが本当に嬉しそうに「ごちそうさまでした」とお礼を言うのが何とも言えない、癒しのシーンだ。領収書を見た監督の表情と力士の満足度の高い笑顔。この関係性を楽しむのも映画の面白さだ。

しかし楽しい、カッコ良いだけじゃ残ることができないのがプロ。出演、力士の竜電(高田川)。誰に感情移入するかによって本作の魅力は大いに変わってくると思う。私の推しは竜電。他力士よりも数倍ともいわれる稽古時間。相撲が上手いわけじゃないと考えているから、努力する。インターネット中は笑顔を交え、稽古は熱心に。そして当時パートナー(現、奥さん)とカフェで楽しく話すシーン。そのオンオフにまた癒される。映画では竜電の次に繋がる大一番も取り上げられている。映画を通して推しの大一番。応援しない訳にはいかない。果たして結果は…。

今年はコロナ。映画業界以外にもスポーツ、大相撲も無観客、あるいは人数制限での実施が続いている。本作はコロナ以前、大勢の観客の前で土俵に立つ力士たちの姿が映し出される。今年の鬱憤を晴らすように、劇場ではカッコイイ力士たちによる取り組み、土俵を下りたあとの姿も。コロナ前の相撲の歴史に刻まれるようなカッコいい男たちの記録映画、『相撲道~サムライを継ぐ者たち~』ぜひ大画面でご覧ください。
相撲道~サムライを継ぐ者たち~
出演:境川部屋 髙田川部屋
監督/製作総指揮:坂田栄治

プロデューサー:下條有紀/林 貴恵
コーディネートプロデューサー/劇中画:琴剣淳弥
(C) 2020「相撲道~サムライを継ぐ者たち~」製作委員会
制作:PRUNE
制作協力:日本相撲協会 Country Office
製作:「相撲道~サムライを継ぐ者たち~」製作委員会
配給:ライブ・ビューイング・ジャパン 配給協力:日活 
2020年/カラー/シネマスコープ/5.1ch/104分/ 

上映スケジュール
1/1(金)~1/8(金)11:00~
1/9(土)~1/15(金)13:00~