地元暮らしをちょっぴり楽しくするようなオリジナル情報なら、神戸市中央区の地域情報サイト「まいぷれ」!
文字サイズ文字を小さくする文字を大きくする

神戸市中央区の地域情報サイト「まいぷれ」

元町映画館☆特集

日本酒にかけたアツい想いとは『カンパイ!日本酒に恋した女たち』

日本酒を作る杜氏から、その美味しさを世界に発信するメディアまで、活躍の場は様々。本作ではそんな彼女たちに焦点を当てた。

女人禁制と言われる日本酒業界。でもそれはかつてのお話。今は海外からの人気もあり、女性の活躍も目立つ。日本酒を作る杜氏から、その美味しさを世界に発信するメディアまで、活躍の場は様々。本作ではそんな彼女たちに焦点を当てた。

【こんなお話】

広島県の今田酒造で活躍する現役杜氏の今田美穂さん。東京・恵比寿にある日本酒バーで店長として日本酒と料理の新しい組み合わせを提案する千葉麻里絵さん。ニュージーランド出身、「外国人であること」で今間の既成概念をぶっ壊して日本酒を発信し続ける日本酒コンサルタントのレベッカ・ウィルソンライさん。彼女たちの取り組みからみえるもの、それは伝統を守りながら、挑戦することだった。

3人に共通することは、とにかく積極的なこと。本作は日本酒のことを掘り下げつつ、女性にしかできない、女性だからこそできた取り組みから「仕事の面白み」や「仕事を面白くする」姿がうかがえる。

またそんな彼女たちの姿にまわりの人も幸せそうです。

特に興味深かったのは千葉さんのお仕事。
というのも私、恵比寿にある千葉さんのお店にお伺いしました。そこで頂いたポテトサラダと日本酒は本当にうまかった。

映画の中で千葉さんはお店の店長をしながら、日本酒の蔵に出向き、お酒の体調を伺います。蔵のスタッフと話しながら、「最近どう?」 みたいな会話をしながらもお酒の話となると真剣です。気になった点はすぐにメモをとり、自分の意見も記入する。お店に戻れば、その時期、その料理にあったお酒と料理を合わせるフードペアリング を提案する。その味覚は外部にも評判で、お寿司屋さんで主張ペアリングを行う。常に前進する、すべてが経験となっていると思われる、その姿勢は本当にすごいと感じました。働く、とことん突き進むという表現がぴったりなお方です。驚きの組み合わせという書き方が良く見られますが。私はそうは思いません。千葉さんの経験からくる知識と味覚があるからこそ生まれる。努力あってこそ。味の組み合わせに偶然はない。千葉さんが提供する料理とお酒には確固たる食への想いがあるように思いました。

千葉さんを含め、仕事への取り組む姿勢。そして熱心さには見習うところが多い。好きになるってこんなにも人を活き活きとさせる。働く人の背中を押す映画でした。

(もちろん出てくるお酒がおいしそうに見えて、観たあとは日本酒をすぐにでも飲みたくなります)
カンパイ!日本酒に恋した女たち
(監督:小西未来/2019/アメリカ・日本/96分/Kampai! Sake Sisters)

上映スケジュール
6/22(土)~6/28(金)15:10~
6/29(土)~7/5(金)12:30~