知らない、ふたり

現在、日本でこの作品のように緻密な男女の恋愛模様を丁寧にそして細かく描ける監督もいないのではないでしょうか。
『サッドティー』今泉力哉監督の最新作は想いを”知らない”男女7人”の恋愛映画です。

靴屋で働くレンはある過去の出来事が原因で本気で人を好きになれずにいた。そんな彼を好きな小風、彼女に恋するコンビニ店員チンスなどなど、靴屋、コンビニ、韓国語教室と立場も職場も違う7人が時間をさかのぼりながら交わる映像。

『男女7人夏物語』のようなドラマティックな展開はないけれども物語の随所で心の琴線に触れてくる（もちろんI Wanna Dance Do you~は聞こえてきません）
誰にでも、言いたいけど言えないこと、相手がいるって分かっていて恋愛したことあるんじゃないでしょうか。今作では今泉監督が出演者１人１人を切り取り、映像としてそのモヤモヤを表現してくれています。

「だまっていちゃ分からない」と良く耳にしますが、だまっているから嫌い、同情しているから一緒にいる...やっぱり人間の感情って一筋縄じゃいかない、見ているこちらも共感というよりかは胸がきゅーと締め付けられるような感じです。

主演のレンは驚くほど端正な顔立ちをしています。そんな彼がどのように恋をし、気持ちを伝え、結果どうなるのか。そこも見所です。

「好き」ってほんと、むずかしい。これに尽きます。

1/23(土）～2/12（金）まで公開予定。

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