1980年代のニューヨークに実在した、密入国の中国人たちによる一大ギャング組織「グリーン・ドラゴン」。『リベンジ・オブ・ザ・グリーンドラゴン』は生き延びてゆくために銃を手にした少年たちの実話をベースにした映画です。

まずはそのどこか暗さの漂うスタイリッシュさに心を奪われます。中国の風景とは違い、かといって私たちのイメージするニューヨークとも異なる80年代のニューヨーク・クイーンズのチャイナタウン。スクリーンに映っているのは“異国の中のアジア”。これが非常に魅力的なのです。

映画の中心になるのは幼くしてギャングの仲間入りをした2人の少年。彼らの友情や恋も描きながら、映画は悲劇へとひた走ります。自由の国・アメリカで一時の打ち上げ花火をブチあげた、中国という国の青春を描いたような気がしてなりません。その味はほろ苦いどころかかなりのビターテイストですが…。

暗黒社会のアクションドラマですが、中国人が、そしてアメリカという国がよくわかる傑作。若い俳優たちが非常に魅力的で、みな良い顔をしています。女性にもぜひ観てほしい映画です！

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