地元暮らしをちょっぴり楽しくするようなオリジナル情報なら、神戸市中央区の地域情報サイト「まいぷれ」!
文字サイズ文字を小さくする文字を大きくする

神戸市中央区の地域情報サイト「まいぷれ」

元町映画館☆特集

ベル・エポックのパリへ至福のタイムトリップ『ディリリとパリの時間旅行』

その名の通り、ベル・エポックのパリを舞台にしたアニメーション

きました。10月。
何が来たかというと、何をやってもちょうど良い気候。
外で遊ぶのも、ご飯食べるのもどんなことも…と思っている私ですが、今回はそんな気持ちの良い気候でぜひこんな映画を楽しんでいただきたいです。

作品名は『ディリリとパリの時間旅行』。その名の通り、パリを舞台にしたアニメーションです。

こんなお話。
1900年ごろ、それはフランスのパリが最も豪華に、そして著名人が活躍、文化的な価値も高い時間。それを「ベル・エポック」ともいう。ある日、ニューカレドニアからやってきた主人公ディリリ。正義感に溢れ、どんなことでも積極的に動く彼女はパリで最初に出会った友人オレルと共に、誘拐事件の解決に奔走するが…。

まず驚かされるパリ・エポックを描いた街の美しさ。一言でいうと「豪華絢爛」。
しかし綺麗なところばかりだけでなく、声の届かない、光の当たらない場所、人にも焦点を当てる。その明暗が素晴らしい。劇映画でもそのようなシーンはありますが、アニメーションだからこそ、色の違い、描き方で顕著になる。そして登場人物。ディリリとパリらが出会うのはパリ・エポックを彩ったキュリー夫人やバスツール、ピカソ、マティス、モネら天才たち。今は亡き天才たちはアニメーションで復活し、事件を解決する。それだけでワクワクしませんか。その天才たちは事件解決のため、的確なアドバイス、ただその話を聴く人など同じ時間を共有するだけでまさに奇跡の映像となっています。

人も街も素敵なこの作品。でも最もお伝えしたいのは主人公ディリリの想い。誘拐犯たちは姑息な方法で女性、女の子をさらいます。ディリリ自身もさらわれてしまい、そこで彼女が見た景色は輝かしいパリとは全く違う、男性たちに従属し、自由の効かない生活を送る女性や子どもたちの姿。そして彼女は決心するのです。「私は逃げるわ」と。
明らかに間違った生き方をしている人たちを目の前に一人で行動する彼女の姿。「間違ったことを間違っている」と発信しづらいこの世の中で彼女の言動は物語、そして見ている私たちを動かすはずです。

ベル・エポックという時代、パリについて詳しい…それだけで本作はより一層面白くなりますが、真っさらの気持ちで本作をご覧になれば、上映後のあなたはどうでしょうか。パリへ行きたくなる第一歩になるかもしれません。映画館で「パリへの時間旅行」いかがでしょうか。
ディリリとパリの時間旅行
(監督:ミッシェル・オスロ/2018年/94分/フランス・ドイツ・ベルギー合作/Dilili a Paris)

上映スケジュール
10/12(土)~10/18(金)12:20~
10/19(土)~10/25(金)14:00~