元町映画館☆特集
映画『毎日がアルツハイマー』は認知症になりつつある母親を実の娘が記録したドキュメンタリー映画です。
30～40代はこの問題をどう考えているのでしょうか。「アルツハイマー型認知症」、事前の兆候はあるものの原因は不明、治療法も効果的なものは現時点(2019年1月現在)でないそうです。
映画『毎日がアルツハイマー』は認知症になりつつある母親を実の娘が記録したドキュメンタリー映画です。
ただ本作は悲観的な映画ではございません。とにかく認知症になった母・ひろこさんの性格が明るい。認知症だから一般的な生活ができない、見る人の態度も変わる…そんな考えはこの親子には通用しません。
特にご覧いただきたいのは二人の距離感。認知症になってから、娘の祐加さん(監督)は住んでいたオーストラリアから日本に戻ってきました。そして再び始まった母との共同生活。この映画の中では29年振りに一緒に住むことになるのです。親子の関係は漫才師のよう。ひろこさんがボケればすかさず祐加さんがツッコむ。笑うときは一緒に笑い、怒るときは少し離れて観察する。そして母親が変わっていく様子はカメラで必ず撮影する。そしてふたりは互いにかけがえのない存在になっていくのです。
遠藤英俊さん(国立長寿医療研究センター・内科総合診療部長)も本作のチラシコメントにて「(本作を観れば)教科書を何冊読んでもわからない認知症の世界がわかります」とおっしゃいます。そんな前向きなコメントから分かるようにこの映画には未来があります、そしてこの親子にも未来があります。
私もいつこのような状況になるか分かりません。だからこそ本作の笑顔な親子に憧れます。辛いことだけど、どうせなら笑っていたい。あ、なんか嫌なことあったんかな私…と思いたくなるくらいこの親子は前向きです。
本作には続編があります。この親子がどうなっていくのか、認知症ケアを学ぶため監督が外国へ出向き、各分野のプロと話をするなど監督の行動力も見ものです。この親子の怒涛のような人生、人生何が起こるかわからない、だから面白い。この親子に元気をもらいました。
毎日がアルツハイマー(監督：関口祐加/2012年/日本/93分)
上映スケジュール1/19(土)～1/25(金)
10:30～
『毎日がアルツハイマー2～関口監督、イギリスへ行く編～』(2014年/日本/51分)
上映スケジュール1/19(土)～1/25(金)
12:30～
『毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル』(2018年/日本/72分)
上映スケジュール1/26(土)～2/1(金)13:20～
2/2(土)～2/8(金)10:30～
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