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元町映画館☆特集

男前のアクション炸裂、韓国映画『操作された都市』

頭脳戦と肉弾戦、チームワークでの団体戦。シンプルな気持ちで楽しめる1本!

(c)2017 CJ E&M CORPORATION, TPS COMPANY ALL RIGHTS RESERVED
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正直、あまり期待せずに見ていました。ちょっとしたCGとメロドラマが合わさった作品だと。

ホント、ごめんなさい。めっちゃおもしろかったです。ただアクション×イケメンを見せ付けるだけでなく現代でも起こりうることが背景にあるので現実感もかなりありました。

【こんな話】
かつてテコンドーの大会で上位に立つような存在だった主人公のクォン。今はその姿はなく、ただネットゲームで毎日を消費する毎日。ゲームの才能もあった彼は瞬く間に頭角を現し、ネット上で負けなしの「隊長」と呼ばれるようになる。ある日、お金に困っていた彼はネットゲームの隣の席に置いてあった携帯電話をみつける。かかる着信。携帯に対応する彼に相手は「この携帯を届けてほしい。お礼はお金でお支払いしますので」。悩んだ末に指定された住所を訪れた彼は携帯を届け、無事にお金ももらい家に帰る。翌朝、事態はいっぺんする。いきなり警察に押し入られて逮捕されてしまう。罪状は殺人。見ると見知らぬ血だらけの包丁が自分の床に転がっているではないか。もちろん自分はやっていない。まったく身に覚えのない罪で収監された刑務所では地獄が待っていた。そんな彼を助けようとネット上の仲間が動き出す。次々と明るみになる衝撃的真実、果たして一体黒幕は誰なのか。隊長ふくめ6人の個性豊かなゲーマーは無事に勝利を掴むことができるのか。

冒頭のアクションシーン。韓国映画は遠慮という言葉を知らないのか(褒め言葉)と言わんばかりの銃で撃ち合います。味方にはしっかりと役割分担がされており、もちろん「助けてくれぇ~」と連呼する、愛嬌のあるヤラレ役もいます。ここで手加減した映像を見せられたら後半退屈だろうなと思いましたが、取り越し苦労。最後までアップテンポで突っ切ります。

映画は刑務所でのシーンと脱走してから真犯人を捕まえるまでの大まかに2シーンで分けられますが、その中で主人公の青年は見事に大人のカッコイイ男に成長していきます。


脱獄モノは好きなジャンルなのですが、本作では徹底的に主人公が痛めつけられます。もうホントに、ホントに。やりすぎな描写もあるだろうけど、それはあくまで後半への盛り上がりのため。でも20代の彼にあの苦痛は早々立ち上がれるもんじゃないだろう。そしてたまに魅せる刑務所職員の優しさよ。これも映画か。

脱走してからは怒涛の新事実の連続。自分をハメたのがあの優しい○○だったなんて、なんて日だ!。やってることはみんなむちゃくちゃでみんな超人。そして全員がすごい強運の持ち主。だれも脱落しないなんて、それこそゲームみているよう。真犯人が判明してもそいつをどうやって追い詰めるか。巨大な敵を前に6人の個性が一気に開花します。

最近見たドンパチ映画であれば『キングスマン:ゴールデン・サークル』(監督:マシュー・ヴォーン)がありますが、ありえね~でいえばこっちの方が上です。ゲーマー同士の普段の掛け合いが現実であればこんな感じになりそうやねと思うシーンも盛りだくさんです。悪役もこのデジタル社会でスーパーアナログマンを刺客として送り出すところもチグハグ感が心地よいです。「このあと一体どうなる?」と先を読めなくさせる脚本の旨さが光ります。

頭脳戦と肉弾戦、チームワークでの団体戦。シンプルな気持ちで楽しめます。日本でもこんな割り切った映画を作ってほしい!
『操作された都市』
(監督:パク・クァンヒョン/2017/韓国/127分)
上映スケジュール
2/10(土)~2/16(金)
10:30~
2/17(土)~2/23(金)
12:40~